えーあー症候群でお悩みのあなた。
よくぞこのページを開いてくれました。と言いたいところではありますが、実は僕もえーあー症候群を完治するために戦っている患者の一人です(笑)
例えば動画を録ったり、人前でセミナーをする時など、ほぼ100%の確率でえーあー症候群が襲ってきます。「えーあー」という言葉は無意識で発生してしまう言葉ですので「治すのは難しいかな…」と考えていましたが、あることを意識することで、劇的に改善されました。
聞き手になってみるとわかりますが「えーあー」と何度も言われると、本筋の内容が頭に入りにくくなるんですよね。イメージ的には、結局えーあーしか内容を覚えていないみたいな感じでしょうか(笑)
ということで、難敵でもある『えーあー症候群』の改善方法や話し方の注意点についてお伝えしていきます。
えーあー症候群とは
えーあー症候群というのは、話す時のつなぎ言葉として無意識のうちに「えーあー」と言葉を発してしまう症状です。言うなれば、話し方の病みたいなものです。
本人は基本的に自覚がありませんので、人に指摘されるもしくは自分の話を実際に聞いてみなければ(録音など)意識できません。だからこそ厄介なんですね。
自分では上手く話せたつもりが、録音した音声を確認すると「えーあー」しか話していないことに気づき、頭の中には既に「えーあー」しか残っていません。
このように、スピーチやプレゼンを邪魔するれっきとした病と言えるでしょう。
えーあー症候群の心理
ここで気になるのが、何故えーあー症候群になってしまうのか、という疑問です。
説明すべきことはしっかりと伝えられるのに、話の区切りでは無意識に「えーあー」と使ってしまうわけですから、これは絶対に心理的な秘密があるはずです。
- わかっているのにやめられない
- ついついクセで言ってしまう
もちろん自覚はしているけど、どうにも治せなくて困っているという人もいらっしゃると思いますので、えーあー症候群になる原因を探り、しっかりと対処していきましょう。
人は何故えーあー症候群になるのか?
えーあー症候群は緊張が原因と思われがちですが、そうではありません。
たしかに緊張やあがりに近いものですが、本質的なメカニズムとは異なります。なぜなら、言葉が出ないほど緊張しているのであれば、えーあーすら発言することができないからです。
そうなると、何が原因なのか?
僕が考えるえーあー症候群の原因は、静寂を恐れる気持ちなのではないかと考えています。ここで思い出して欲しいのが、密室による2人きりのシチュエーションです。
- 上司と休憩所で
- 教習所の教官と車の中で
- 全く知らない異性と部屋の中で
これら3つのシチュエーションを考えるだけで胃がキリキリしそうですが、それは『気まずさ』からくるものだと思います。しかも、2人の距離が近いほど症状が顕著に現れますよね。
ではなぜ気まずくなってしまうかというと、静寂が起こるからではないでしょうか。
家族や気の知れた友人が相手であれば、無言の空気が何も気になりませんし、むしろ「うるさいから話しかけてくるな!」という気持ちまでありますよね(笑)
ただ、親しい間柄ではない人物であれば、逆に話しかけて欲しいと思うわけです。それは相手のことを知りたいという思いからではなく、無言の空気を壊したいと思う意識からですよね。
そう考えると、無言と気まずさは密接な関係があると言えますし、静寂を恐れることに繋がってくると考えられるでしょう。
したがって、静寂を恐れるあまり、えーあー症候群になるケースが多いはずです。
えーあー症候群の解決方法
えーあー症候群の原因がわかっても、静寂を恐れる意識を解決しなければ症状は完治しません。
ここでの疑問はなぜ静寂を恐れるのか、という性格の問題よりも、どうしたら静寂を起こさないようにできるかを考えるほうが得策です。
どれだけ頑張っても人の性格は変えられませんし、静寂が絶対に我慢できない人も必ずいますから。ですので、静寂を起こさない工夫をしていきましょう。
スピーチやプレゼンで静寂が起こる理由は大きく分けて2種類。
- 話す内容が決まっていない
- 自信がない(早く帰りたい・早く終わらせたいなど)
これらの問題を解消していけば、なるべく静寂にならない雰囲気を作ることができますよね。
話すことが決まっていないうちにレジュメを進め、頭がパニックなり「えーあー」と発してしまうわけですから、ある程度話す内容を決めておけばいいでしょう。最悪レジュメにカンペをつけてもいいわけですし。
パブリックスピーキングなどで一番難しいのは、お題が決まっていないフリートークなわけですが、通常のプレゼンであればレジュメを用意しているはずですので、フリートークに比べれば絶対に簡単です。
話すべきことを自分なりに決めておき、その言葉がスラスラと出てくるようにリハーサルを繰り返すのも有効な方法ですね。
たとえ自信がないとしても準備をしっかりと行えば不安を消し去ることができますし、本番でもやらされている感を出さずに、楽しむことができるでしょう。
言葉に詰まったら深呼吸するか「ここに注目してください!」などとゴリ押しをすれば、えーあー症候群が収まると思いますよ!
池上彰と林修はえーあーを絶対に使わない
さて、著名人を含めた多く人が、えーあー症候群に掛かっているわけですが、池上彰と林修は絶対に「えーあー」を使いません。YouTubeなどの動画をぜひご覧いただきたいのですが、本当に使ってないんですよ。
それの何が素晴らしいかというと、余計なつなぎ言葉がないのでメチャクチャ聴きやすく、話の内容がスラスラと頭に入ってきます。
どれだけ話が上手な人でも、ひとり語りモードに入ると使ってしまう言葉だと思いますが、お二人にいたっては、えーあーの言葉は皆無。おそらく絶対に使わないよう徹底されているはずです。
池上彰は様々なメディアへの露出を通じて学び、林修は東進ハイスクールのビデオ講義の際に培った能力であることは確かですね。
人に話の内容を理解してもらうためには、伝えたいことを正確に伝える必要がありますから、様々な知識や経験から研究を重ね、えーあーのデメリットを意識したうえでトレーニングをしていたのでしょう。
ぜひ日本の政治家にも爪の垢を飲ませたいくらいですよ(笑)
また、お二人と同様に『PERFECT HUMAN』ネタで再び地位を揺るぎないものにした、オリエンタルラジオの中田敦彦も「えーあー」を使いませんね。
しくじり先生の時のスピーチを聞くとよくわかるので、ぜひ聞いてみてください(内容も本当に面白い)。
えーあー症候群を完治する方法
ここまでいろいろ書いてきましたが、えーあー症候群を治すための具体的な方法としては、以下のようなトレーニングをすることをおすすめします。
- いつも以上にゆっくり話す
- レジュメのページが切り替わる時の言葉を決める
- 録画した動画を自分で確認する
プレゼン中はいつもより早口言葉になってしまう人が多いので、気持ちゆっくり目に話すことで、沈黙が起きても気にならない時間差が生まれます。
内容を早口で説明した後に長い沈黙があると、えーとかあーなどと無意識で発言したくなると思いますので、意識してみてください。
さらにレジュメが切り替わる時や、マウスクリックで次のアニメーション(スライド)が訪れる時は「はい・次に・それでは」などのように、言葉を決めておくことも有効だと思います。このような意識を持つと、驚くほどえーあーが少なくなるでしょう。
最後は録画ですが、これは正直恥ずかしいかもしれません。しかし、リハーサルだと思って何度もくり返し見ていくと、自分のクセがわかるのでおすすめです。
ぜひ話し方を意識して、えーあー症候群を完治してくださいね!
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